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水圧と浮力

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目次

1.パスカルの原理
2.浮沈子
3.浮沈子工夫実験
4.間違いやすい実験
5.水の中に指を入れると?
6.水の中のピンポン玉はどうなるか
7.水の中の発砲スチロールに圧力をかけたとき、発砲スチロールはどうなるか(水圧と圧縮)
8.潜水艦の沈む場所はどこか(浮力の働き)
9.浮力(アルキメデスの原理)
10.つり合いのとれた二つの体積の異なる物体を水にいれるとどうなるか(浮力)
11.大気圧、水圧と間違える実験(サイフォン)
12.連通管


1 パスカルの原理 ―液体にかかる圧力― トップへ

密閉された容器内の静止流体中では、1点に力を加えると、液体中の全ての場所に、加えられた圧力と同じ大きさの圧力が減少することなく伝わる。
材料 プラスチックバッグ 水
方法 プラスチックバッグに水を入れ、ボールペンなどで穴を開けバッグの口を閉じて強く押す。
結果 穴から水が勢い良く噴き出る。

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理由 水の内部に圧力が等しくかかり、水を押し出す力(圧力)が同じになるので均等に水が出る。
図のように大きな注射筒と小さな注射筒をチューブで連結し水を入れ、小さな注射筒を押す。大きな注射筒が上がり、小さな力で大きなが加わることが分かる。小さな注射筒が及ぼす水圧は、大きな注射筒に同じ大きさで伝わり、大きな注射筒の面積が大きいので全体にかかる力は大きくなる。

力(N)=圧力(N/m²) × 面積(m²)  F = P×S

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2浮沈子(パスカルの原理 トップへ

浮沈子の運動はアルキメデスの原理とパスカルの原理の両方が働いている。

アルキメデスの原理 浮力の大きさは物体が排除した流体の重さに等しい
物体が排除した流体の体積v、流体の密度ρ、重力加速度g
浮力の大きさ F=ρvg
材料 小さい試験管 ペットボトル 水
方法 1 試験管に水を半分以下ぐらい入れる。
2 ペットボトルに水を一杯入れる。
3 試験管の口を紙で押さえて、逆さまにしてペットボトルに入れる。
4 ペットボトルのキャップを閉める。
5 試験管が垂直に浮いているのを確認し、ペットボトルを手で握るように押す。
結果 ペットボトルを押すと試験管は沈み、緩めると浮いてくる。6のペットボトルの空気の部分を押しても試験は沈む。

説明
試験官の中には空気が入っており、ペットボトルの中の空気の入った試験管は、浮力と重力(重さ)がつり合い浮いている。空気が押しのけている部分の体積の水の重さが浮力として働いている。ペットボトルを押すと圧力がかかって、試験管の中に水が入り、空気の体積が小さくなり、押しのける空気の体積も小さくなるので浮力が小さくなり、重力の方が相対的に大きくなり、試験管は沈む。手を放すと圧力が元に戻るので、試験官から水が出て試験管の中の空気の体積が元に戻り、浮力が大きくなり上に浮く。
ペットボトルのキャップを外したまま行うと試験管は沈まない。これは容器が密閉された状態ではないので押した圧力が伝わらないからである。パスカルの原理が働かないからである。空気の部分を押しても試験官が沈むことから、密閉されていれば、水(流体)だけではなく、空気を押した圧縮力が水面を押して、その力が水の中に伝わることがわかる。
2.0Lのペットボトル   水で満たし蓋をする          試験管が沈む
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キャップを外すと浮沈子は沈まない。圧力が伝わらないからである。

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水圧による浮力の説明

物体が流体中で受ける下からかかる上向きの力と、上からかかる下向きの力の差が浮力となる。

図のように上面と下面の深さの差により水圧が下面で大きくなるので、物体には下から大きな力が働き、力の差が浮力として働き、流体中で軽くなる。

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3 浮沈子工夫実験トップへ

ねらい パスカルの原理は狭い水の中を伝わるか調べる。
材料 ペットボトル2個 ストロー 試験管 水
方法 1 ペットボトルの底近くにストローが入る程度の穴を開け、ストローを接着する。この  時、水漏れがないようにする。粘土で上から水漏れを防ぐと良い。

2 ペットボトルに水を一杯入れて、試験管に水を半分ぐらい入れて、指で押さえて、も  しくは紙で押さえペットボトルの中に入れ蓋をする。一方のペットボトルを押す。

結果 両方の試験管が沈む。

説明

パスカルの原理で密閉された容器の中では加えられた力が容器のすべての部分に均等に伝わる。そのため、押していないペットボトルにも同様の力が働き、空気の体積が減少し浮力が小さくなり試験管が沈む
押す前(左に浮沈子)           押している時(浮沈子が沈む)
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氷と湯を入れた時の浮沈子の浮き沈み

材料 円筒 浮沈子(小さな試験管など)水 氷 湯
方法 1 40℃程度の湯を円筒に入れ、浮沈子を浮かせる。

2 そこに氷を入れしばらく待つ。

3 次に、浮沈子が沈んだ状態で、円筒にお湯を注ぐ。

結果  氷を入れしばらくすると試験管は沈み、湯を入れると浮いてくる。

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説明

氷を入れると水温が低下し、浮沈子内の空気が冷やされて収縮し、試験管内の水面が上昇し、水圧(下から押し上げる力)が小さくなり、浮力が小さくなる。そのため浮沈子は沈む。湯を入れ温めると空気が膨張して試験管内の水面が下がり、水圧(下から押し上げる力)が大きくなり、浮力は大きくなるので試験管(浮沈子)は浮いてくる。

4 間違いやすい実験トップへ

ペットボトルを地面に置いて実験すると2の穴の水の方が前方に落ちる。これは水平距離が足らないからである。台の上からは3の穴の水が遠くに飛ぶことに注意する必要がある。
間違いの図       2から出た水が前に飛ぶ    3から出た水が前に飛ぶ
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5 水の中に指を入れた時のつり合い(水圧の変化)トップへ

材料 上皿天秤 ビーカー 水
方法 二つのビーカーに水を入れてつり合いを保つ。一方のビーカーに指を入れてこの時、つり合いがどう変化するのか調べる。指をビーカーには触れない。
結果 指を入れた方が重くなり下がる。

説明
指の体積分だけ水面が上昇する。そのためビーカーの下面にかかる水圧が増加し、天秤を押す力が大きくなり、ビーカーは下がる。

つり合いの状態           指を入れたとき
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6 水の中のピンポン玉はどうなるかトップへ

材料 ピンポン玉 ペットボトル(2L) 水
方法 図のようにペットボトルを切り上部を使う。ピンポン玉を指などで押さえながら水を入れる。ピンポン玉は底に着いたままである。この状態でペットボトルの蓋をするとピンポン玉はどうなるか。
結果
ピンポン玉は浮き上がってくる。

説明

はじめはピンポン玉には水圧と外の大気圧が働き、釣り合っている。蓋をするとペットボトルの口に水が溜まり、このつり合いが崩れる。ピンポン玉は水中にある状態になり、浮力が働き、勢いよく上昇する。
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7 水の中の発砲スチロールに圧力をかけたとき、発砲スチロールはどうなるか(水圧と圧縮)トップへ

材料 発泡スチロール ガラス円筒 ゴムボール(風船) 水
方法 ガラスの円筒に水を入る。発砲スチロールをガラス円筒よりも少し大き目の立方体に切る。ゴムボール(風船)を円筒に乗せ強く押すと、発砲スチロールはどうなるか。
結果
上に上がってくる。

説明

ゴムボール(風船)を強く押すと空気は圧縮さ、その空気の圧力が水にかかる。圧力は水の中にも等しく伝わり(アルキメデスの原理)、発砲スチロールは圧縮され体積が小さくなり、その浮力で浮き上がってくる。
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8 潜水艦の沈む場所はどこか(浮力の働き) トップへ

材料 ペットボトル 粘土 ペットボトルに入る大きさのビン 砂
方法 ビンに砂を入れて水に真っ直ぐ浮くように調節する。ペットボトルを中ほどで切り、底に粘土を平たく敷く。ビンが浮くことを確認した後、瓶を底に沈め、粘土の当たるように置く。
結果 ビンは沈んだままである。

説明

 底に沈めるとビンの底に働く浮力がなくなる。水圧が上から物体を押しているのでビンは浮いてこない。底に凹凸があると水が入るため浮力が働き浮いてくる。潜水艦が海底に着底するとき平坦な海底ではこのビンのように浮きあがることができなくなる。
底の粘土     浮いているビン   底に沈んだままのビン
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9 浮力(アルキメデスの原理)トップへ

ねらい 生徒は浮力の理解ができない。アルキメデスの原理を理解するために、水中で浮力により軽くなる量と増加する水の体積を同時に求めて理解を深める。
材料 重り メスシリンダー 糸 バネばかり 水
方法 アルキメデスの原理
1 空気中での重りの質量を測定する。

2 メスシリンダーに水を入れ、その体積を測定し、バネばかりに吊るした重りをメスシ
リンダーの中に入れ、水中での重さを測定する。また、増加した水の体積を測定する。
アルキメデスの原理 浮力とは液体中の物体が排除する液体の重さである。

浮力 重りの重さ―水中での重りの重さ=重りを入れた後の水の量―始めの水の量

結果

重りの質量 100 g 始めの水の体積 70 cm³
水中の重りの質量  90 g 後の水の体積 82 cm³
浮力 10gw 重りの体積 12 cm³

  100g―90g=10g  82cm3―70 cm3=12cm3 ほぼ等しい値である。
水中の重さ   増加した体積    ニュートンばかり
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10 つり合いのとれた二つの体積の異なる物体を水にいれるとどうなるか(浮力)トップへ

材料 粘土 鉛(釣り用) 糸 棒 ビーカー
方法 粘土と鉛を糸に結び、棒につり合いがとれるように結ぶ。この状態で、水の中に入れるとつり合いはどうなるか。ビーカーに物体を触れないようにする
結果 粘土の方が上がる。

説明

 二つの物体には浮力が働く。浮力とは水中の物体とどう体積の水の重さなので、この場合、粘土の方が体積が大きので浮力は大きくなる。そのため粘土の方が軽くなり上がる。

二つの物体のつり合い   一方だけを水に入れる     両方水に入れる
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11 大気圧、水圧と間違える実験(サイフォン) トップへ

ねらい 灯油を手動ポンプを使って入れる時、灯油を吸い上げる力が水圧や大気圧と考える場合があるが、これは間違いであることを理解する。

サイフォンの原理

図に示したように入口とホースの高さの差をh、ホースと出口の差をhとし、液体の密度をρ、重力加速度をgとすると、圧力はそれぞれP1=ρhg  P2=ρhg となるので P1<P2 のときに水は流出する。密度と重力加速度は同じなので水の流出は高さだけで決まる。h<hのときに、水は排出される。ホースにかかる大気圧は等しいので考えなくてよい。また、水にかかる重力で説明すると、水分子は繋がっており、図の魚に例えてホースの最高点を境にして、バケツ側に4匹、排水側に6匹いるとする。排水側の魚にかかる下に落ちようとする力(重力)が大きく、魚は外に出ていきそれに引きずられて、バケツ側の魚も出ていく。魚のつながりが途中で切れれば流出は止まる。次にバケツ側が4匹、排水側の魚が3匹でのときは、魚の重力はバケツ側の方が大きく、魚はバケツに戻っていく。つまり、最高点を境にして水にかかる重力が大きい方に水は移動していくので、サイフォンの原理では、常に排水側のホースの先端を容器の液面よりも下にしておかなければならない。石油ストーブにポンプで油を入れるときに使うのがこのサイフォンの原理で、石油の流出を止めるときに空気を入れるのは、この例では魚のつながりを切るためである。水の流出には水分子が繋がっていることが重要で、植物が導管で水を吸い揚げるのも、生け花で花の茎を水の中で切るのも水のつながりを切らないようにするためである。

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材料 ペットボトル、ストロー(3本)、水
方法 1 ペットボトルの下にストローが入る穴を開ける。

2 曲がるストローを図のように取り付け水が漏れないように接着する。

3 中に水を入れて水の流出を観察する。

結果 短いストローまで流出すると止まり、水を追加すると再び流出する。

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12 連通管 トップへ

ねらい  連通管とは二つ以上の容器で底部が管でつながっているものをいう。連通管を作り働きを調     べる。
材料 ペットボトル、ストロー、セロテープ、はさみ、ビニール管
方法 1 ペットボトルを中ほどから切り、蓋にストローが入る穴を開け、セロテープと接着剤で隙間を埋め、水が漏れないように留める。

2 図のように組み立て、水を入れる。

3 一方のペットボトルの高さを変えて、水の移動を見る。

結果 水は高い方から低い方へ移動し、高さは同じになる。ペットボトルの大きさを変えて同様な装置を作ると形に関わらず、水位は同じ高さになる。

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