王政国家 教育制度6、2、 2、2制で小学校入学に試験があり、合格しないと学校教育が受けられない。進級にも試験があり、40名、50名受験して不合格者は2~3名で2回落第すると学校には来なくなるという。優秀者は海外の大学に留学し、帰国後は官僚になる。官僚の給料は約15万円で国内の卒業者の約2.5万円に比べて高級である。医療費は無料であるが、国民は病気になった時、必ずしも病院にいくとは限らないという。まず、寺に行きお坊さんからお祈りを受け、それで直らないと祈祷師の所に行きお祓いをうける。お金ではなくお米などの物品でお礼をする習慣になっている。それで病気が治るはずがなく、この後は、家族が集まりどうするか話し合いをして、病院に行くかどうか決める。中にはこの子の運命として病院には行かないこともあるという。医療が無料にも関わらず、昔からの迷信、風習に頼り、救われる命が救われないのは、私たちには考えられないが、彼らが納得しているのだから仕方がないかもしれない。しかし、これも教育が広く国民に普及していないことが一因であるからに違いない。病院で処方される薬はあまり効かず、薬局で売っている薬は効き目があるという。

国王には二つの制度がある。世襲制の国王と宗教界の国王である。日本を新婚旅行で訪問したのは世襲制の国王である。国民は両方の国王を尊敬し慕っているが、宗教界の国王の方が尊敬は強いという。それほどブータン国民は宗教への依存が強いのであろう。世襲制の国王は、毎年1回、全国の小学校を回り、児童一人ひとりに鉛筆、消しゴムなどの文房具を手渡しで配っているという。生徒にブータン人にとっての幸福は何かと問うと、7~8割りの生徒が「王様が健康でいてくれる」ことと答える。

ブータン人の人生観は「輪廻転生」で、人は生まれ変わることを信じている。先祖は人ではなく虫かもしれない。だから「殺生はしない」という。物を独り占めしない、少ない量でも家族で分かち合う。貧しい人には与える相互依存の社会である。今だに物々交換がなりたってもいる。そんなブータンにも携帯が普及し、若者は新しいことに興味関心がある。都会で伝統が失われてきているのは、どの世界でも同じである。