海岸にする海鳥のカモメがローマで繁殖している。餌であるイワシなどの小魚が温暖化で減少し餌が少なくなり、都会には人の出す食べ物が豊富にあり餌に不足しないためである。餌場は街の至る所にあるゴミ捨て場であり、ローマ市民が出すゴミ袋を破って食べ物を漁るのである。生態は都会のカラスと同じである。営巣は屋根で猫から襲われることを防ぐためという。ローマ市民の出す生ごみの多くはパンやピザの残りの炭水化物で、大人のカモメにとってはこれでも良いようだが、カモメの雛には栄養不足でタンパク質が必要である。そこで親鳥は、夜ネズミを襲う。鳥は夜盲症のはずであるが、都会の夜は真っ暗闇ではなく街灯があり、目が効くようで夜間徘徊するネズミを襲うのである。昼間は鳩を集団で襲う。もともと活発に動く動物を餌にするような生態は身に付けてはいないはずであるが、どうやら繰り返し襲ううちに狩りの技術を身に付けたようである。恐るべしカモメである。人を全く恐れもせず、ピザやソーセージを飛来して掻っ攫っていく。でもローマ人はカモメを排除しようとはしない。市民からの苦情もないかもしれない。カモメと一緒に記念写真を撮ている。このままローマの野鳥になってしまうのか。長い目で見ればいずれは海に帰る日が来るに違いない。その方がカモメにとってもいいはずである。

人と共生しているのは雀である。雀は人家で繁殖している。家屋から離れた雑木林の近くではめっきり雀の数が減る。繁殖のためには人家の屋根が天敵から雛を守るためには最も好都合が良いようだ。身近な雀は、自然と人は切り離して考えられないこと教えてくれる。カラスは人の贅沢な生活を戒め、雀は人と自然の緩やかなつながりを教えてくれる。雀は人里の環境指標種かもしれない。この冬膨ら雀を見ましたか。