今村元復興大臣の「東北で良かった」は、首都圏とは被害額が地方に比べて甚大になることとは、全く別の意味を持つ。今村氏の意識は重視すべきは首都圏で、地方はその外側にあり軽視するという差別意識である。この意識は地方創生、復興とは程遠く、地方の人々への差別意識にもつながる。中心で活躍する人を重視し、周辺の人々を軽視する、まさにこのような意識が「東北で良かった」という発言を招いたのである。しかし、このような差別意識は今村元大臣だけのことではない。福島からの避難者に対する大人、子供の差別発言は、多くの福島の人々を苦しめてきた。学校でのいじめ、それを認めようとしなかった教育委員会、農業従事者に対する心無い言葉、風評被害などは、差別意識が根源にあり、3.11以来今でも続いていることである。潜在する差別意識に直視し、「それではいけない」という意志を一人ひとりが強く持たなければ、原発被災者の心は復興は遠い。今村元大臣の発言は、他人事ではないと受け取らなければならない。